長時間座る際の健康リスクを低減する可能性。
HealthDay News2016年8月24日配信。一般内科疾患循環器疾患整形科疾患ディスカッション
長時間座る場合、「びんぼうゆすり」などで脚を落ち着きなく動かすことにより健康問題の生じるリスクが低減する可能性があることが新たな研究で報告された。
長時間にわたり座りっぱなしでいると座りっぱなしでいると、脚への血流が減少して心血管疾患の一因となる可能性がある。研究の筆頭著者である米ミズーリ大学栄養・運動生理学助教授のJaume Padilla氏は、「びんぼうゆすりは下肢の血流を増加させることは予想していたが、驚くべきことに、動脈機能の低下を十分に予防しうることが判明した」と述べている。
研究では健康な若者11人に3時間座ってもらい、その前後で脚の血管機能を比較した。座っている間、片方の脚は1分間トントンと動かしてから4分間休ませることを繰り返し、もう片方は動かさないようにしてもらった。
その結果、被験者は1分間に約250回脚を動かしていた。びんぼうゆすりをした脚では血流が有意に増加し、動かさなかった脚の血流は減少した。
以前の研究で循環器系の健康には血流増加が重要な刺激となることが示されている。ただし、座っているときに脚を動かしても、歩行や運動の代わりになるわけではないと同氏らは強調している。
Padilla氏は「立ったり歩いたりすることで、できるだけ座り続けないようにすべきだが、それが無理ならば代わりにびんぼうゆすりをするとよいかもしれない。どんな動きでも動かないよりはよい」と述べている。この研究結果は、「American Journal of Physiology Heart and Circulatory Physiology」7月1日号に掲載された。
(HealthDay News 2016年8月9日 引用)
関連文献URL原文 https://www.sciencedaily.com/releases/2016/08/160804141254.htm (Science Daily August 6,2016)